京都水族館には、それぞれに趣向を凝らした9つの展示ゾーンがあります。各ゾーンの魅力を順に紹介していきましょう。エントランスから入って最初に目の前に広がるのは、子どもの頃の夏休みの思い出が蘇るような、京都の鴨川と由良川をモチーフにした2つの水槽です。イワナやヤマメ、マゴメといった魚たちが泳ぎ、生きた化石と呼ばれるオオサンショウウオの姿も見られます。由良川の上流・中流・下流を表現した水槽を見ていると、日本が、そして京都が、美しい山と水に恵まれた土地であることを実感できます。
バイプレイヤー的な存在のいきものたちに会えるのが、4つのエリアで構成された「海洋ゾーン」です。色鮮やかなサンゴ礁が再現された水槽に、さらに色鮮やかな魚たちが泳ぎ回る「さんごの海」、幻想的なミズクラゲをはじめ不思議ないきものたちを展示した「無脊椎の世界」。そして京都の食文化を支える魚たち、例えばカワハギやズワイガニ、トリガイなどを展示した「京の海」エリアもあります。実際にいきものたちに触れることのできる「磯の教室」もこのゾーン。また、ワークショップなどを体験できる「交流プラザ」もそばにあります。
視線のずっと先には、新幹線に東寺の五重塔・・・。そんな京都のまちなかを実感するロケーションにあるのが「イルカスタジアム」です。元気なハンドウイルカ4頭が楽しいパフォーマンスを見せてくれます。京都産の木をたっぷり使った温かな雰囲気のスタジアムは、イルカとの心の距離も縮めてくれそう。水しぶきを上げて悠々と泳ぐイルカたちを見ていると、まるでシーサイドリゾートに来たような開放感を味わえます。